１．人生に必要な無形の資産とは
ベストセラー「人生100年時代の人生戦略」では、人生100年時代には、お金に換算できない資産の管理とメンテナンスが重要であると言います（日本版127頁）。例えば、友人関係・知識・健康などは、放置すれば価値が低下するので、慎重なメンテナンスと投資が必要であると言っています。
その無形資産を3つのカテゴリー分けることができるとも言っています。
①生産性資産 仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに必要な資産。スキルと知識が主たる要素。
②活力資産 肉体的・精神的な健康と幸福。健康、友人関係、パートナーやその他の家族との良好な関係などが要素。
③変身資産 100年ライフを生きる過程で、職種を変えたり人的ネットワークを変えたり、多くの変身を遂げるための資産。自分をよく知っていること、多様な人的ネットワークを持っていること、新しい経験に対してオープンであることなどが要素。
２．それぞれの資産の意味
上記の向け資産について、この本で以下ののように説明します。
①生産性資産
「スキルと知識」「仲間」「評判」が重要とします。ここでいう「仲間」は、小規模な仕事仲間のネットワークで、相互信頼に結ばれた強力なネットワークのこと。互いにコーチとなり、人脈を紹介しあう。このような仲間をポッセというそうです。
②活力資産
「健康」「バランスンとれた生活」「自己再生の友人関係」とする。
長寿化時代は、健康の価値がますます高まり、健全なお金の使い方貯め方と同様に、健全な生活習慣を実践する必要があるとします。
③変身資産
「自分に対しての知識が必要な理由」⇒人が大きく変わるのは、一歩下がって内省し、その結果について判断を下すとき（心理学者ロバート・キーガン）だからだそうです。
３．最後に
この本は、人生100年時代へ向けて、我々がどのように対応すべきかをお提言する科学的研究です。私は、特に「健康」「脳」についての言及に共感しました。最近の研究では、脳の老化はバランスの取れた生活と、運動、食事でかなり抑えられるようです。この分野の論文は、ずいぶん多いので、今後も勉強していきたいと思います。
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