生保 杉並区 | 行政書士中村光男事務所

ご夫婦で築いてきた財産を、残されたご家族に確実に承継するためには、生前贈与や生命保険などの相続対策を検討する必要があります。

今回は、相続対策に効果的な手段である生命保険について解説します。

生命保険の基本

生命保険には、定期保険、養老保険、終身保険の3つの基本型があります。

相続対策として用いられることが多いのは、保証が一生涯続く「終身保険」です。

終身保険に加入しておけば、被保険者であるご本人が亡くなったときに、受取人である相続人に死亡保険金が支払われます。

この死亡保険金は、遺産分割協議を経ることなく、特定の相続人に確実に財産を承継させることができるというメリットがあります。

生命保険は相続財産に含まれない

生命保険金は、民法上は原則として相続財産に算入されません。

これは、平成16年の最高裁判決により、「生命保険金(死亡保険金)は受取人の固有財産とされ遺産分割、遺留分減殺請求の対象とならない」とされたためです。

そのため、生命保険金は、遺産相続の手続きとは異なり、受取人自身で手続きをすることができます。

ただし、税法上はみなし相続財産という考え方が存在し、一定の金額以上の生命保険金は、相続税が課税されます。

相続税が課税されない生命保険金の限度額は、相続人一人当たり500万円までです(2023年4月1日時点)。

なぜみなし相続財産にも課税されるのか

相続税は、被相続人が死亡したときに、その財産を相続した人に課税される税金です。

相続税の課税対象となるのは、民法上の相続財産です。民法上の相続財産とは、被相続人から相続人へ直接、または遺言によって取得した財産のことです。

しかし、相続税法では、民法上の相続財産に限らず、「みなし相続財産」である生命保険にも課税されます。

なぜ、相続や遺贈で取得していないにもかかわらず、相続税法では相続財産として扱うのでしょうか。

それは、課税の公平を図るためです。

たとえば、被相続人が死亡後に相続人の手に渡る生命保険金は、民法上の相続財産ではありません。

しかし、生命保険金は、被相続人の財産によって支払われるものであり、経済的には相続財産と同様の性質を有しています。

そのため、生命保険金を相続財産として扱わないと、課税が不公平になってしまいます。

具体的には、現金100万円を相続する家は相続税がかかるのに、死亡保険金100万円が相続人に支払われる家では相続税がかからないという状態が生じてしまいます。

こういったことにならないよう、相続や遺贈と同様の経済効果をもたらす財産には、「相続があった」とみなして相続税を課税するのです。

相続税が課税されない生命保険金

みなし相続財産とされる生命保険金は、保険料を負担していたのが被相続人である保険金です。

保険料を支払っていたのが被相続人ではなかった場合、課税されるのは相続税ではなくなります。

例えば、

  • 保険料の支払いを保険金の受取人が行っていた場合は「所得税」が、
  • 保険料の負担・被保険者・保険金の受取人がそれぞれ異なる場合は「贈与税」が課税されます。

まとめ

生命保険は、相続財産に算入されず、遺産分割協議を経ることなく特定の相続人に財産を承継させることができるというメリットがあります。

ただし、税法上はみなし相続財産として扱われるため、注意が必要です。

生命保険を活用した相続対策を検討する際には、保険料の負担者や契約者、受取人などの関係性にも留意し、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

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