強豪アーセナルと弱小フラムFCの思い出

アーセナルとフラムFCの思い出です。

2022年9月1日、日本時間朝のBBC4(日本時間朝8時~)を車の中で聞いていたら、プレミアリーグで、ロンドンに本拠のあるアーセナルが開幕から4連勝というニュースが流れていました。

ベンゲル監督時代の、2003-04シーズンでは、26勝12分0敗でシーズン無敗優勝していますが、それ以来、プレミアでは優勝がないので、今シーズンを大いに期待したいと思います。

さて、私がロンドンに駐在員として赴任した2007年頃、アーセナルはマンチェスターユナイテッド、リヴァプール、チェルシーと並んで、ビック4と言われていました。

当時のアーセナルの監督はおなじみのベンゲル。またフォワードには、アンリ(2007年にバルセロナに移籍)、ファン・ベルシ―、アバディヨールといった魅力的な選手がいました。私は、せっかくロンドンに住めるようになったのだから、アーセナルの年間サポーターになって、スタジアムに年間席を確保しよう思いました。

ところが、アーセナルの年会費は、相当に高い(たしか20万円程度から)上に、そもそも、2年待ちですので、すぐには買えませんでした。アーセナルクラスになると、年間会員であることは家の誇りであって、代々継承されるのが普通で、新規に申し込んでもすぐに買えることはないということでした。

ということで、色々あって、私は当時2部落ちの危機から奇跡の1部キープを果たした、ロイ・ホジソン監督(その後、イングランド代表監督)率いるフラムFC(稲本選手が在席していたことで日本でも有名です。フルハムとも言いますが、ロンドンの発音ではフラムです。 )の年間サポーターとなりました。

フルハムの本拠地は、ロンドン最古のスタジアム(カルバンコテージと言います。ほとんど木造でした)で、小さいのです。ここのセンター付近で、前から20列目くらいの年間席を確保しました。

おかげで2週間おきにプレミアリーグの素晴らしいスピーディなサッカーを3年間楽しめたのですが、これば別の話しです。

プレミアの監督は個性派ぞろいですが、中でもアーセナルのベンゲル監督は、注目されていたように思います。結局、22年間も監督をしましたが、監督だけでなく、チームの経営にも関与し、権力があったようです。男前のフランス人で、試合後のインタビューは、勝っても負けても、英語(当たり前ですが)で知的なコメントをしていました。不思議な心理ですが、日本人としても誇りでした。

アーセナルは、若いメンバーを揃えていました。ただし、2004年以後は、大きな大会での優勝に恵まれず、「何時までも若い選手構成」であることを、批判する記事もありました。

イングランドのプレミアリーグは、1シーズンで、全てのチームが、ホームとアウェイで1回ずつ対戦しますので、私のように弱小(失礼)なフラムのサポーターであっても、全チームとの対戦をフラムのホームゲームでみることができます。フラムの小規模なホームスタジアムは、毎試合満員、選手とスタンドの距離は、とても近く、迫力満点でゲームが楽しめました。

そんな中で、あこがれのアーセナルのフラムがホームの時の試合は見ていましたが、アーセナルのホームであるエミレーツスタジアムに行けたのは、2009年2月のサンダーランド選でした。

この試合は、アーセナルのサポーター企業からのいただいたチケットでした。アルシャヴィンという人気のロシア選手がデビューした試合でした。

ロンドン北部にあるエミレーツスタジアムには、当時の居所のあるベーカーストリート(チェルシーファンの集合場所です)から、地下鉄を乗り継いで向かいました。エミレーツスタジアムのある場所は、距離的には自宅から数キロなのですが、おしゃれで高級な感じの我が街とは、まったく違う印象でした。一言でいうと、少々古びた、怖い感じのする街でした。アーセナルという語感(兵器)もあって、ここで、まず「なるほど」と思いました。

スタジアムでは、ゲスト用の食事つきの個室の席だったのですが、そこから見下ろすと、まあスタジアムの素晴らしく大きいこと。フラムFCのロンドン最古の「ほぼ木造スタジアム」とは大違いでした。

印象的だったのは、スタジアムをぐるりと一周する帯のような4階席の前部の壁面に、優勝した大会名と年度が、記載されいたことです(国技館の優勝額みたいな感じで)。ただし、2003-04シーズンからは、しばらくメジャーな優勝はなかったのを、少々寂しく感じたのを覚えています。

試合の方ですが、アルシャヴィンは、左サイドで槍のような素晴らしい俊足を見せてくれましたが、試合で大興奮したというには至りませんでした。毎回毎回、フラムのホーム試合では、常に血沸き肉躍る感動を感じいましたので、少々意外でした。

その原因ですが、1つは、アーセナルのスタジアムが大きすぎて、ビルの上階から下の歩行を見ているような感じであること(フラムの場合は、自宅の2階から通りを見ているような感じですので、迫力が違います)。

2つ目は、アーセナルは、有名選手が多い強豪なので、攻め込んでいてもあまり感動しないのですが、フラムですと、弱いのに一生懸命に攻め込む姿だけでファンはうれしくなって、スタジアム全体が興奮状態に陥るというあたりの違いかもしれません。

試合の後、オックスフォード通りの靴屋に行ったのですが、そのとき、私がその日の試合のパンフレット(プレミアでは試合ごとに小冊子が販売されています。確か1冊5ポンド)を持っているのを、店員が見つけて、「アルシャヴィンはどうだった」と聞かれました。

“Not bad, but he could’t get a goal”という感じで答えましたが、良くも悪くも、ロンドンでは、何かにつけこのように気軽に声をかけてくるが時々いました。

プレミアは、土曜日の午後3時からの試合ですから、仕事中の彼も結果が気になっていたのでしょう。

アーセナルのホームへ行けたのはこの1回でした。満席のアーセナルの年間サポーターにはなれなくて、席の空いていたフラムFCの会員になったので、偶然ではあったのですが、これが結果的には正解でした。あまり強くなくていいので、一つのチームを継続的に応援していくことの楽しさを学びました。同じチームを応援し続けていると、勝ち負けにはこだわらず、チーム愛が育つ感覚を実感しました。

日本に帰ってきてからも、サッカーの試合は好きで時々見に行きますが、ロンドン時代のフラムFCのカルバンコテージで味わった興奮は今でも忘れられません。今後、できれば、日本でも地元のチームの応援をしていきたいと思います。

長い話となりすみませんでした。ここまでお読みいただきありがとうございました。

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