金融リテラシーが分かる5つの質問
金融リテラシーは必須の知識テキストが入ります。

金融リテラシーという言葉があります。少し前のベストセラー「ライフシフト(100年時代の人生戦略)」に、金融リテラシーを計測するという簡単な5つの質問がありましたのでご紹介します。全問正解はアメリカ人でも15%程度だそうです。

 

1. 最初に余計な話ですが・・・

人生100年時代、より楽しく老後を過ごすためには、年金に加えて、ある程度の金融資産を構築し、毎年一定金額の配当金が受け取れる自分専用のポートフォリオを持ってると安心です。まさにマイ年金です。

仮に月5万円の税引き後の手取り金額にしたければ、平均で3%の税引き後配当利回りを確保できる株式ポートフォリオを2000万円を持てばいいことになります(2000×3%=60万円/年⇒月にすれば5万円)。この場合、配当金からは20.315%(2022年現在)が源泉徴収きされますので、税引き後3%得るためには、配当利回り自体は3.8%以上の銘柄を選ぶ必要はあります。

株式の価値は何か大きな事件や景気の動向等で、年に20%や30%上下動することは稀でないのです。マーフィーの法則通り、「都合の悪いことは起こる」と考えて、そうなっても慌てない程度に株式投資額を抑えることは大切です(100から年齢をひいた数字の割合を株式で持つのが目安・・などという方もいらっしゃいます)。

投資は、自己責任とよく言われます。また儲けそこなうという恐怖にも耐えて、あえて買い急がない自制心も必要です(自戒の言葉です)し、ネットで目にするもっともらしい話も鵜呑みにせず、批判的に考える力も重要かと思います(難しいことです)。

こう考えると、投資は人生にとって良い意味でも悪い意味(?)でも重要です。

これらの前提として、金融の基礎知識(金融リテラシー)はあればあるほど心強いです。私としては、金融広報中央委員会の「知るぽと」というサイトが、基礎を確認するためにも有益であると考えています。

https://www.shiruporuto.jp/public/ ⇒金融広報中央委員会の「知るぽと」

2. 金融リテラシーが分かる5つの質問

さて、数年前に話題になった「LIFE SHIFT(100年時代の人生戦略)」(リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著)に、「あなたの金融リテラシーが分かる5つの質問(Big 5)」というものを見つけました(第7章272頁)。

これはビック5の質問と言われているそうですが、次のようなものです。

Q1 あなたが銀行に100万円預けていて、利息は年2%だとする。預金を引き出さない場合、5年後に預金はいくらになっていますか?

① 110万円

② 110万円より少し多い

Q2 預金の利息が年2%で、インフレ率が年3%だったとする。1年後にあなたがその口座のお金で買えるものは?

① 増える

② 変わらない

③ 減る

Q3 「1つの企業の株式を買うことは、投資信託を買うより、一般に安全性が高い。」という主張は?

① 正しい。

② 間違っている。

Q4 「15年物の住宅ローンは、たいてい30年物の住宅ローンより、月々の返済額は多いが、返済する金利の総額は少なくて済む。」という主張は?

① 正しい。

② 間違っている。

Q5 金利が上昇したとき、債券の価格はどう変動する?

① 高くなる。

② 低くなる。

です。5問全問正解の場合は、金融リテラシーで上位4分の1に入るそうです。アメリカ人では全問正解は15%だそうです。Q1~Q3ですと、日本人は25%が全問正解するそうです。

答えは、

Q1 ② (複利だから)

Q2 ③ 減る

Q3 ② 間違っている。

Q4 ① 正しい。

Q5 ② 低くなる。(株価と配当利回りの関係と同じです。金利(配当利回り)が高くなると、債券価格(株価)は下がります。あるいはその逆。)

皆さん、いかがでしょうか。詳しい分析や国際比較は、上記の「知るぽと」でも解説されています。

https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/literacy_chosa/2019/ ⇒金融広報中央委員会「知るぽと」該当ページへ