【練馬 杉並 中野】ねりすぎな行政書士ブログ

杉並区の行政書士中村光男のブログサイトです。各種許認可、在留資格(VISA)、業継続力強化計画(BCP)、相続・家族信託などについて書き綴っています。

「家族」の記事一覧

自己信託と「親亡き後問題」

親の財産を、障がいを抱える子や判断能力がない子に渡しても、子は十分な資産管理ができませんが、親が自己信託を設定し、受益者を子にすれば、親の生前に子に財産をみなし贈与したことになります。そして、親が元気なうちは親が財産管理を続けることができます。また、信託設定した財産は実質的には、受託者たる子供のものですので、万一親が破産した場合でも、子供用の財産は守られます。

家族の多様化を背景にした民法改正案について(親子の嫡出推定制度の改定と懲戒権の削除)

2022年2月1日に、法制審議会で親子関係を巡る民法の規定の見直し案が決定したとの報道がありました。その見直しの目的は、「児童虐待が社会問題になっている現状を踏まえて民法の懲戒権に関する規定等を見直すとともに、いわゆる無戸籍者の問題を解消する観点から民法の嫡出推定制度に関する規定等を見直す」という点です。 主たる改定内容は、「1、離婚後300日以内に生まれた子も、再婚していれば再婚相手の子と推定する。2、再婚禁止期間(100日)を廃止する。3、女性が婚姻前に妊娠、婚姻後に生まれた子は夫の子と推定する。 4、嫡出否認の訴えを子や母にも認める。5、懲戒権の規定は廃止する。」です。  

3世代戸籍は禁止されている。では未婚の母の子供の戸籍は?

第二次世界大戦後の法改正で、家制度は廃止されました。家制度では、戸籍は「戸主」とその家族(戸主の家族でその家に住むものと配偶者)が登録されていましたが、戦後の戸籍では、同一戸籍には夫婦と同氏の子供のみが記載されることになりました(同氏親子同一戸籍の原則)。では、未婚の母の子供はどうなるのでしょうか?