
韓国籍の方が、帰化申請する場合に、韓国の戸籍(除籍謄本)・基本関係証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書など集める書類が多いのですが、申請人については、「入養関係証明書」「親養子入養関係証明書」も必要です。「入養関係証明書」「親養子入養関係証明書」について解説します。
入養関係証明書
「入養」とは「養子縁組」のことを指します。
家族関係証明書では、養子・特別養子(親養子)・嫡出子・非嫡出子などは、全て「子女」として記載されます。このため、子女が養子や特別養子であるかないかを確認するためには、家族関係証明書では足りません。
入養関係証明書は、養子縁組に関する身分の変動を証明する書類です。この証明書には、本人、養父母、養子のそれぞれの特定の登録事項や、養子縁組、離縁、縁組の無効や取消に関する一般的な登録事項が記載されます。
家族関係証明書では、養子も子どもとして記載され、実子(嫡出子)との区別はされません。しかし、入養関係証明書では、養子であることが明確に記載されます。このような理由により、韓国籍の帰化申請者は、入養関係証明書の取得が必要とされています。
□入養関係証明書イメージ(駐大阪大韓民国総領事館HPより)
親養子入養関係証明書
親養子とは、日本でいう「特別養子」です。
特別養子となった子の家族関係登録簿は新しく作成され、新しい登録簿では、父母欄に養父母が記載され、実父母の記載はなくなります。これは、特別養子縁組によって実父母との法的な親子関係が完全に終了するからです。
親養子入養関係証明書は、特別養子縁組に関する証明書で、本人、実父母、養父母、養子の情報や、養子縁組・離縁・無効・取消の記録が含まれます。
したがって、上記の「入養」と同じことですが、韓国籍の帰化申請者は、入養関係証明書の取得が必要とされています。
□親養子入養関係証明書イメージ(駐大阪大韓民国総領事館HPより)
求められない場合もある
入養関係証明書や親養子入養関係証明書は、申請人が子供の場合は、求められない場合もあります。したがって、具体的な申請の段階では、事前に法務局に申請するのがいいかと思われます。