在留外国人の再入国許可申請とは/杉並区の行政書士が解説

在留カードを持っていれば、パスモやスイカで自動改札機を抜けるように再入国手続ができると思っている外国人もいる様ですが、それは誤解です。在留資格を持っていて、その期限内に帰国して再入国は可能ですが、それなりの手続き(再入国申請)が必要です。そうしないと、単純出国とみなされせっかくの在留資格が失効してしましまいます。

この再入国申請には、「通常再入国許可」と「みなし再入国許可」の2種類があります。わかりやすく解説します。

通常再入国許可とは

通常再入国許可のメリット

再入国許可とは、日本に在留する外国人が一時的に出国し再び日本に入国しようとする場合に、入国・上陸手続を簡略化するために出入国在留管理庁長官が出国に先立って与える許可です。

日本に在留する外国人が再入国許可を受けずに出国した場合には、その外国人が有していた在留資格及び在留期間は消滅します(「永住者」でも消滅してしまいます)。そして再び日本に入国しようとする場合には、その入国に先立って新たに査証を取得した上で、上陸申請を行い上陸審査手続を経て上陸許可を受けることとなります。

一方、再入国許可を受けた外国人は、以下のように取り扱われます。

⓵再入国時の上陸申請に当たり、通常必要とされる査証が免除されます。(入管法6条1項但し書)

②簡便な上陸審査で上陸許可がもらえる。(入管法7条1項柱書かっこ書き)

③上陸後は従前の在留資格及び在留期間が継続しているものとみなされます。(入管法9条3項但し書)
⇒下記のコラムご参照

④再入国許可には、1回限り有効のものと有効期間内であれば何回も使用できる数次有効のものの2種類があり、その有効期間は、現に有する在留期間の範囲内で、5年間(特別永住者の方は6年間)を最長として決定されます

数次有効の許可は、「申請人の在留活動の状況、数次許可の必要性、その他の状況を総合的に判断して法務大臣が相当と認めるとき」に許可されます。

③「上陸後は従前の在留資格及び在留期間が継続しているものとみなされる」のは大きいメリット
永住許可の要件として、一定年数以上の日本在留継続実績(※)が求められますので、在出入国許可による在留期間継続効果は大きな意味があります。 
※例「原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし,この期間のうち,就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。」など。また日本への貢献度が高いその他の理由で10年を短縮する特例もあります。

 

通常再入国許可の手続き

【申請対象者】
日本に在留する外国人で在留期間の満了の日以前に再び入国する意図をもって出国しようとする外国人です。

【申請書類提出者】
⓵出入国を希望する外国人本人
②申請取次者(地方出入国在留管理局に届け出た弁護士又は行政書士等※)
③申請人本人の法定代理人
※申請人が経営又は雇用されている機関の職員等(地方出入国在留管理局に承認を受けた者)

【申請場所】
申請人の住居地を管轄する地方出入国在留管理局

【申請書】
1.再入国許可申請書(新様式)
2.在留カード又は特別永住者証明書を提示
3.旅券を提示
4.旅券を提示することができないときは、その理由を記載した理由書
5.身分を証する文書等の提示(申請取次者が申請を提出する場合)

【申請時期】
出国する前

【審査基準】
〇現に収容令書の発付を受けている者でないこと。
〇その他再入国許可することが適当でないと認められる者でないこと。

【標準審査期間】
当日

【結果の通知方法】
即日交付

【許可を受ける者】
申請書類提出者

【許可を受ける場所】
申請した地方出入国在留管理局

【許可を受ける方法】
手数料納付書に、3000円(1回限り、数次は6000円)の収入印紙を貼って、地方出入国在留管理局に提出。
パスポート内のページに、再入国許可印が貼付され、再入国許可期間と期限日が記載される。

みなし再入国とは

みなし再入国の意義

みなし再入国許可とは、日本に在留資格をもって在留する外国人で有効な旅券を所持している方のうち、「3月」以下の在留期間を決定された方及び「短期滞在」の在留資格をもって在留する方以外の方が、出国の日から1年以内に再入国する場合には、原則として通常の再入国許可の取得を不要とするものです。

また、中長期在留者の方は、有効な旅券のほかに在留カードを所持している必要があります。

みなし再入国許可の有効期間は、出国の日から1年間となりますが、在留期限が出国の日から1年を経過する前に到来する場合には、在留期限までとなります。

みなし再入国の手続き方法

みなし再入国許可により出国しようとする場合は、有効な旅券(中長期在留者の方は旅券及び在留カード)を所持し、出国時に入国審査官に対して、みなし再入国許可による出国を希望する旨の意図を表明する必要があります。

具体的には、再入国出国記録(再入国EDカード)に一時的な出国であり、再入国する予定である旨のチェック欄が設けられているので、同欄にチェックし、入国審査官に提示するとともに、みなし再入国許可による出国を希望する旨を伝えてます

このように、みなし再入国許可は、空港で渡す書類にチェックを入れるだけで済みますが、忘れると面倒です。日本語学校などでは、一時帰国の留学生にこの点を十分に注意喚起しているようです。

なお、有効な旅券と特別永住者証明書(特別永住者証明書の交付を受けていないときは、外国人登録証明書)を所持する特別永住者の方についても、みなし再入国許可の対象となります。特別永住者の方のみなし再入国許可の有効期間は、出国の日から2年間です。

みなし再入国許可の対象外の方

ただし、次の場合に該当する方については、みなし再入国許可の対象とならないため、通常の再入国許可を取得する必要があります。

(1)在留資格取消手続中の者
(2) 出国確認の留保対象者
(3)収容令書の発付を受けている者
(4) 難民認定申請中の「特定活動」の在留資格をもって在留する者
(5)日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあることその他の出入国の公正な管理のため再入国の許可を要すると認めるに足りる相当の理由があるとして法務大臣が認定する者

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