「行政書士はあなたの街の法律家」という東京都行政書士会のリーフレットがあります。区役所での各種ご案内コーナーで入手でました。この内容が、行政書士の仕事の紹介として分かりやすいので、備忘まで、このリーフレットからの抜き書きをさせていただきます。
まず、キャッチフレーズですが、行政書士は業務を「地域の「暮らしの顧問」、起業と経営のコンサルティング、各種法律書類作成・手続等」としています。だから、行政書士は「あなたの街の法律家」です、というわけです。これは分かりやすいですね。兼子仁先生の「行政書士法コンメンタール」によれば、行政書士制度は、明治の時代の代書人に起源があり、「(他の士業のような)国策的形成によらず、全国各地における地域的業務活動の展開をベースにしていた」とされていますように、行政書士は地域のための存在と言えます。
さらに、「行政書士は、法律書類作成や行政許可認可手続きだけでなく、行政手続法における聴聞又は弁明手続きを代理人として行うことができます。また、行政書士が作成し官公庁に提出した書類の許認可等に対する処分について、特定行政書士が不服申立てを代理することができます」となります。
行政書士が具体的にサポートできる業務内容ですが、このリーフレットによれば、以下のように例示されます。
Q1 遺言書を作りたいのだけど、どうしたら良いの?
A1 遺言作成や相続手続きをお手伝いします。
●遺言書の作成サポート ● 相続人調査、相続財産調査
● 遺産分割協議書の作成 ● 金融機関等での名義変更手続
● 遺言執行手続 ● その他、遺言・相続に関する相談
Q2 親が認知症かも。成年後見人制度をりようしたのだけど・・・・
A2 成年後見人制度の活用法をお教えします。
● 後見制度についての相談 ● 法定後見人の就任 ● 任意後見契約の
締結・受任
Q3 契約書の内容をチェックしてほしい。
A3 契約書のチェックや作成を行います。
● 売買・不動産賃貸借・請負契約書等の作成 ●金銭消費貸借契約書の
作成 ●離婚協議書の作成 ●その他、各種契約書に関する相談
Q4 交通事故にあったが、どのような手続きが必要?
A4 交通事故!まさかのときこそ力になります
●調査書類の作成 ●示談書の作成 ●保険金請求 ●損害賠償請求
(ただし、紛争になっている場合、相手方との交渉はできませんね。)
Q5 事業を始めたいけど、事業会社、NPO、・・・・いろいろあるけどどう
違うの?
A5 企業するあなたを応援します
●株式会社、LLC(合同会社)の設立 ●社会福祉法人・学校・組合等の法
人設立 ●NPO法人、社団・財団法人の設立 ●知的資産経営支援
●事業承継コンサルティング ●記帳会計と決算書の作成
(ずいぶんあります。間口が広いです!)
Q6 外国人を雇用したい、外国人と結婚したい、でも手続きがわからない!
A6 外国人のために必要な手続きならお任せください
●外国人との結婚・離婚・養子縁組 ●在留資格取得・変更・更新 ●帰化
申請、永住許可申請 ●住民登録
Q7 車庫証明の取得や、自動車(二輪車)の名義変更をしてもらいたい!
A7 自動車関連のことならお任せ!
●自動車登録 ●保管場所証明(車庫証明) ●貨物自動車運送事業 ●旅客自動車運送事業 ●特殊車両通行許可 ●その他、自動車、運輸に関する相談
Q8 この仕事って営業許可が必要なの?
A8 各種行政許可のことなら行政書士に任せれば安心です
●建設業許可申請 ●宅地建物取引業免許申請 ●旅行業登録申請 ●飲食
店営業許可申請 ●風俗営業許可申請 ●貸金業登録申請 ●聴聞・弁明の
手続代理 ●行政不服申立ての手続代理
Q9 私のホームページの記事がそのまま利用されているのだけど・・・。
Q9 知的財産権の疑問にもお答えします
●著作権登録申請 ●著作権譲渡契約書の作成 ●プログラム著作権の登録
申請 ●特許、実用新案、意匠、商標、その他の知的財産権のライセンス契
約書の作成 ●知的財産権に関する総合コンサルティング
Q10 訪問販売から高い買い物をすてしまったなど、暮らしの中で何か困った
ことが起きたら・・・。
A10 暮らしのお困りごとこそ、行政書士に相談
●訪問販売等のクーリングオフ ●内容証明郵便の作成 ●不当請求の防 止 ●告訴状や告発状の作成 ●役所への陳情、請願
以上でした。このように、行政書士の仕事は多岐にわたっています。地域の方が気軽相談でき、地域の皆様と行政との橋渡しとなる頼れる「街の法律家」が行政書士の理想像のようですね。