国税庁の発表(令和6年分相続税の申告事績の概要)によると、令和6年分の相続税申告における課税割合は10.4%となり、前年から0.5ポイント上昇して過去最高を更新しました 。
亡くなった人(被相続人)の数は約161万人と微増(前年比101.9%)でしたが、そのうち相続税の申告が必要だった人は約16万7千人と、前年から7.1%増加しています 。
以下は、国税庁のレポートの概要です。
相続税の申告状況(令和6年分)
令和6年分は、被相続人数(亡くなった人の数)や申告件数、税額のいずれも、基礎控除額が引き下げられた平成27年分以降で最高となりました 。
・被相続人数(死亡者数): 1,605,378人(前年比101.9%)
・申告対象の被相続人数: 166,730人(前年比107.1%) ー①
・課税割合: 10.4%(前年より0.5ポイント上昇)
・申告税額の総額: 3兆2,446億円(前年比108.0%) ー②
・1人当たりの平均税額: 1,946万円 (②÷①)
相続財産の構成
相続財産の総額は24兆5,415億円で、その構成比は以下のようになっています
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現金・預貯金等: 34.9%
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土地: 30.2%
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有価証券: 17.8%
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家屋: 4.8%
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その他: 12.3%
近年、相続財産に占める「土地」の割合は低下傾向にあり、「現金・預貯金等」や「有価証券」の割合が上昇しています
e-Tax(電子申告)の利用状況
国税庁は税務行政のデジタル化を推進しており、相続税のe-Tax利用率も大きく向上しています
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令和6年度の利用率: 50.3%(前年度から13.2ポイント上昇)
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今後の目標: 令和7年度に63%、令和8年度に72%の利用率を目指しています 。
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利便性向上策: 添付書類のスキャナ読取り要件の緩和(令和7年4月から白黒での読取りも可能)や、利用者識別番号の確認の簡素化などが実施されます
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国税庁は、e-Tax 利用率の目標値を令和7年度は 63%、令和8年度は 72%に設定し、利用拡大に向けて税理士等に対する個別勧奨などを実施しています。
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