【練馬 杉並 中野】ねりすぎな行政書士ブログ

杉並区の行政書士中村光男のブログサイトです。各種許認可、在留資格(VISA)、業継続力強化計画(BCP)、相続・家族信託などについて書き綴っています。

Year: 2022年

特定技能外国人とは /杉並区の行政書士が解説します。

2019年の法改正で、特定技能という在留資格が創設され、人手不足の特定の12業種では、日本語と技能の試験に合格した外国人を労働力として採用できることになりました。現在、日本に暮らす外国人の区分は、在留資格で見ると、「短期滞在者(観光客等)」「留学生等」「日本人の配偶者等」「就労資格外国人」「特定技能外国人(2019年新設)」「技能実習生」です。 法務省は「外国人材の受入れ・共生」を掲げ、様々な施策を実行しています。特に今月には、「特定技能制度と技能実習制度改革の論点整理」を発表するとしていますので、注目されます。

抜本的な見直しが進められている「技能実習制度」

技能実習制度は、日本の技術を発展途上国に移転することを目的にした国際貢献の制度ですので、基本理念は「労働力の調整弁としてはならない」です。ところが、近年、人出不足を技能実習生で補おうとする企業が増え、劣悪かつ違法な技能実習生の労働環境が社会問題になっています。これに対し、国は在留資格に特定技能1号・2号を加え、人出不足業種での外国人労働を限定的に許可するなどの対策を打ってきました。2022年度は、技能実習制度が誕生して5年目となりました。もともと、技能実習制度は5年後の見直しが想定されていた制度です。法務省は制度の抜本的見直しに着手しています。

「遺言信託」「遺言代用信託」「生命保険信託」

遺言信託は公正証書遺言の遺言執行者を信託銀行にすることです。このとき、遺言があるので、信託銀行に財産移転は必要ありません。一方、遺言代用信託や生命保険信託では、信託銀行に相続財産や生命保険金が移転します。その使い道を、生前に信託銀行との契約で細かく設定できるのです。このときには契約があるので、遺言は不要です。

家族の多様化を背景にした民法改正案について(親子の嫡出推定制度の改定と懲戒権の削除)

2022年2月1日に、法制審議会で親子関係を巡る民法の規定の見直し案が決定したとの報道がありました。その見直しの目的は、「児童虐待が社会問題になっている現状を踏まえて民法の懲戒権に関する規定等を見直すとともに、いわゆる無戸籍者の問題を解消する観点から民法の嫡出推定制度に関する規定等を見直す」という点です。 主たる改定内容は、「1、離婚後300日以内に生まれた子も、再婚していれば再婚相手の子と推定する。2、再婚禁止期間(100日)を廃止する。3、女性が婚姻前に妊娠、婚姻後に生まれた子は夫の子と推定する。 4、嫡出否認の訴えを子や母にも認める。5、懲戒権の規定は廃止する。」です。