新しい在留カード 杉並区 | 行政書士中村光男事務所

2026年6月14日から、在留カードの様式が変わりました。いまは、従来の在留カード、新様式の在留カード、マイナンバーカード機能の付いた特定在留カードの3種類が並んで使われています。今回は、3種類のカードができた経緯と違い、新しいカードの券面から消えた項目とその確認方法、そして特定在留カードをどのタイミングで、どのように申請するのかを整理します。

3種類の在留カードが並ぶことになった経緯

在留カードは、2012年に始まった在留管理制度で導入されました。一方、日本に住む中長期在留者の多くはマイナンバーカードも持っていますが、在留カードの手続は地方出入国在留管理局、マイナンバーカードの手続は市区町村と窓口が分かれていました。そのため、在留期間の更新などで在留カードが新しくなるたびに、市区町村へ出向いてマイナンバーカードの情報も更新する必要がありました。

この二重の手間をなくすため、令和6年の入管法改正で、在留カードとマイナンバーカードを1枚にまとめる「特定在留カード」が設けられ、2026年6月14日から運用が始まりました。ただし、マイナンバーカードの取得がもともと任意であるため、特定在留カードも任意です。希望しない人には、同時に様式が見直された「新様式の在留カード」が交付されます。また、6月13日までに交付された従来の在留カードは、有効期限まではそのまま使え、切り替えの必要はありません。

こうして、次の3種類が当面並んで使われることになりました。

項目 従来様式 新様式の在留カード 特定在留カード
交付時期 2026年6月13日まで 2026年6月14日以降 2026年6月14日以降
取得 ― 特定在留カードを希望しない場合 本人の希望(任意)
マイナンバー機能 なし なし あり
券面の記載事項 従来どおり 4項目が削除 4項目が削除(裏面に個人番号)

新様式の在留カードと特定在留カードは、券面の記載事項が共通で、違いは特定在留カードの裏面に個人番号が記載される点です。このほか、両方に共通する変更として、次の点があります。

  • 1歳以上16歳未満の人も、券面に顔写真が表示されるようになった
  • 永住者と高度専門職2号の在留カードの有効期間が、「交付後7年」から「交付の日後10回目(18歳未満は5回目)の誕生日まで」に変わった

なお、特定在留カードも在留カードですので、常時携帯義務があります。

券面から消えた4項目と、その確認方法

新様式の在留カードと特定在留カードでは、次の4項目が券面に印字されず、ICチップにのみ記録されるようになりました。

  1. 在留期間(「1年」「3年」「5年」などの長さ)
  2. 許可の種類(在留期間更新許可、在留資格変更許可など)
  3. 許可年月日
  4. 交付年月日

一方、在留資格、在留期間の満了日、就労制限の有無、資格外活動許可を受けている旨は、引き続き券面に記載されています。雇用の場面で就労の可否を確認するのに使う項目は、今も目で見て確認できます。

この見直しについて、入管庁の改正法の概要資料では、在留カードの記載事項のうち「即時視認の必要が高い項目」を券面に記載し、その他はICチップに記録すると説明されています。ただ、在留期間の長さや許可年月日がなぜ「即時に見る必要が低い」とされたのかまでは、公表資料では示されていません。

在留期間が1年か5年かは、次の更新申請書を書くときや、永住許可申請で在留歴を確認するときに必要になる情報です。券面で見えなくなった項目は、次の方法で確認します。

  • 在留カード等読取アプリケーション:入管庁が無料で配布しているアプリで、ICチップの情報を読み取ります。2026年8月19日公開のバージョンから「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」が表示されるようになりました。古いバージョンでは表示されないため、更新が必要です。「交付年月日」は、現在もこのアプリでは確認できません。
  • マイナンバーカード対面確認アプリ:特定在留カードは、デジタル庁のこのアプリ(現時点ではiOS版のみ)でも在留期間等を読み取れます。

なお、他人の在留カードを読み取る場合は、本人の同意を得たうえで提示を受ける必要があります。本人としては、新しいカードを受け取った日に、在留期間や許可の種類を手元に記録しておくと安心です。

新たな在留カード 杉並区 | 行政書士中村光男事務所

特定在留カードの申請は「手続の申請時」に行う

特定在留カードは、単独で申請する仕組みになっていません。次のような手続を行うときに、あわせて申請します。

  • 地方出入国在留管理局:在留期間更新許可申請、在留資格変更許可申請、永住許可申請、在留カードの有効期間更新申請、記載事項変更届出、再交付申請など
  • 市区町村:新規上陸後の住居地届出、住居地の変更届出など

注意したいのは、あわせて申請するのは、更新や変更の申請書を提出するときだという点です。許可が出てカードを受け取る段階で申し出るのではありません。このとき、更新などの書類に加えて、次のものを提出します。

  1. 特定在留カード交付申請書(入管で申請する場合は「地方入管用」)
  2. 暗証番号設定依頼書
  3. 写真(更新などの申請で提出する場合は、重ねて出す必要はありません)

暗証番号設定依頼書は、入管庁のページのリンクから開く入力フォームで作ります。国籍・氏名・在留カード番号などと、電子証明書などの暗証番号を入力すると、用紙の下部にバーコードが表示され、それを印刷して提出します。フォームはGoogle ChromeかMicrosoft Edgeで開くよう案内されています。代理人や申請取次者が申請する場合は、本人が入力・印刷した用紙を封筒に入れて封をしたものを提出します。暗証番号を代理人が知ることのない仕組みです。

最初から特定在留カードを受け取れるかどうかは、場面によって異なります。

場面 最初に受け取るカード
在留期間の更新・在留資格の変更 申請時にあわせて申請すれば特定在留カード
新規入国 空港では通常の在留カード。その後、住居地届出の際に申請できる
日本での出生 通常の在留カード。受け取った当日中に交換を申請すれば手数料不要
紛失 通常の在留カード。その後、交換希望による再交付とあわせて申請する

更新や変更の申請で特定在留カードを希望する場合は、次の制約があります。

  • 在留申請オンラインシステムでは申請できず、窓口での申請が必要
  • 交付までに最短でも2週間前後かかり、即日交付はできない
  • 審査終了時点で特例期間の満了日までの残りが1か月未満の場合などは、通常の在留カードが交付されることがある

特定在留カード 杉並区 | 行政書士中村光男事務所

申請する前に確認しておきたいこと

特定在留カードは便利な一方で、次のような点にも注意が必要です。

  • 電子証明書の一時失効:特定在留カードの交付を受ける1週間程度前に、手持ちのマイナンバーカードの電子証明書が失効します。その間、マイナ保険証などが使えなくなる可能性があります。交付日は審査の進み具合で決まるため、いつから使えなくなるかを事前に正確に知ることは難しいと考えられます。通院の予定がある場合は、加入している健康保険の窓口に、その間の受診方法を確認しておくと安心です。
  • 特例期間中のマイナンバー機能:マイナンバーカード機能の有効期間は、本来の在留期間の満了日までです。審査が長引いて特例期間に入る場合は、満了日までに市区町村で有効期間の変更手続をしないと、マイナ保険証として使えなくなる可能性があります。
  • マイナ免許証:免許情報は新しい特定在留カードに引き継がれません。運転免許センター等で改めて記録を受ける必要があります。
  • 毎回の申請:一度特定在留カードを持っても、次の更新などの際に改めて申請しなければ、通常の在留カードが交付されます。
  • 手数料:2026年6月14日以降に初めて行う手続で交付を受ける場合は原則不要です。それ以外は、入管への手数料とJ-LIS(地方公共団体情報システム機構)への手数料が必要になる場合があり、手続の種類や時期によって扱いが異なります。

更新や変更を行政書士に依頼する場合も、特定在留カードにするかどうかは申請書の提出時に決めておく必要があります。依頼の段階で、希望するカードの種類を伝えておくとよいでしょう。

まとめ

3種類の在留カードが並んでいるのは、在留カードとマイナンバーカードの一体化を任意とした結果です。希望すれば特定在留カード、希望しなければ新様式の在留カードが交付され、6月13日以前の在留カードも有効期限まではそのまま使えます。

新様式の在留カードと特定在留カードでは、在留期間の長さや許可年月日などの4項目が券面から消えました。入管庁は「即時に目で確認する必要が高い項目」を券面に残したと説明していますが、在留資格と在留期間の満了日は今も券面で確認でき、消えた項目は最新版の読取アプリで確認できます。

特定在留カードは、更新・変更・住居地届出などの申請書を出すときにあわせて申請します。更新や変更の場合は、申請時に申し出れば最初から特定在留カードを受け取れますが、窓口申請に限られ、交付まで日数がかかり、電子証明書が一時的に使えなくなる期間もあります。新規入国、出生、紛失の場合は、まず通常の在留カードを受け取ってから切り替える流れになります。自分の手続の時期や、マイナ保険証の利用状況をふまえて選ぶことになります。

本記事は2026年9月時点で公表されている情報をもとにしています。手続の前には、出入国在留管理庁の案内を確認してください。

参考

中村光男

この記事を書いた人

行政書士中村光男事務所 代表 中村光男(行政書士・防災士・AFP)

東京都杉並区井草2-35-12-3-205 TEL 03-6356-3571
ホームページ https://nakamura-gyosei.biz/
メール info★nakamura-gyosei.biz (★を@に変えてください)

遺言書・相続・会社設立などのご相談は、お気軽にお問い合わせください。
→ 行政書士中村光男事務所ホームページ
→ お問い合わせはこちら