国際結婚をして外国人の配偶者が来日したとき、「妻の年金はどうなるのか」というご質問をよくいただきます。実は年金だけでなく、健康保険や税金も含めて、会社への届出ひとつでまとめて対応できます。
国籍に関係なく、日本の制度がそのまま適用される
日本に住む方には、国籍を問わず、日本人と同じ社会保険・税制度が適用されます。外国人の配偶者であっても、扶養の要件を満たせば、日本人の配偶者を扶養に入れるのとまったく同じ仕組みで手続きができます。
会社員なら、勤務先に届け出るだけ
ご主人が会社員(厚生年金・健康保険に加入)の場合、勤務先の総務・人事部門に「妻を扶養に入れたい」と届け出てください。これだけで、以下の3つがまとめて処理されます。
健康保険 奥様はご主人の健康保険の被扶養者となり、保険証が発行されます。奥様個人の保険料負担はありません。被扶養者の収入要件は年収130万円未満(60歳以上は180万円未満)です。
年金(国民年金第3号被保険者) ご主人が厚生年金に加入していれば、扶養に入った奥様は「第3号被保険者」となり、国民年金に加入した扱いになります。奥様個人の保険料負担はなく、将来、老齢基礎年金を受け取ることができます。
税金(所得税・住民税) 奥様の年収が103万円以下であれば「配偶者控除」の対象となります。年収が103万円を超えても201.6万円未満であれば、「配偶者特別控除」として段階的に控除を受けられます。いずれも年末調整の際に会社に届け出ることで対応できます。
届出に必要な主な書類
会社から案内がありますが、一般的には次のものが求められます。
- 奥様の在留カードのコピー
- マイナンバー(個人番号)
- 婚姻の事実がわかる書類(住民票など)
なお、外国籍の配偶者の場合は「国民年金第3号被保険者ローマ字氏名届」の提出も必要です。これも会社経由で日本年金機構に提出されます。
将来の永住申請を見据えて
奥様が今後、永住許可を申請される場合、税金や社会保険(年金・健康保険)の納付状況が審査の重要なポイントになります。申告漏れや納期の遅れがあると、審査上マイナスに評価されます。
会社の扶養に入っていれば、社会保険料はご主人の給与から天引きされ、税金も年末調整で処理されるため、納付漏れや遅れが生じる心配はほぼありません。来日後、早い段階で届出を済ませておくことが、将来の永住申請にもつながります。
【ご参考】永住申請⇒https://nakamura-gyosei.biz/menu/eizyuu/
まとめ
国籍にかかわらず、日本に住む配偶者には日本の社会保険・税制度がそのまま適用されます。会社員の場合、勤務先に「配偶者を扶養に入れたい」と届け出るだけで、健康保険・年金・税金のいずれも適切に処理され、給与天引きにより納付漏れも防げます。まずはお勤め先の総務・人事にご相談ください。
参考リンク
- 日本年金機構「従業員が家族を被扶養者にするときの手続き」 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/hihokensha1/20141202.html
- 日本年金機構「外国人従業員を雇用したときの手続き」(多言語パンフレットあり) https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/hihokensha1/gaikokujinkoyou.html
- 政府広報オンライン「国民年金の第3号被保険者の届出」 https://www.gov-online.go.jp/article/201309/entry-7726.html






